Joy93さんが投稿したZX-12Rに関するカスタム事例
2025年11月19日 21時53分
名古屋在住1993年生まれ。 錦でこのSVXみたら俺です。
こないだ車検取って試運転中に後輩後ろに乗せて調子乗って240km/h出したら数秒油圧の警告灯がついてそれ以降アイドリングしなくなったのでまたも半OH。
圧縮測定とカムの組み付け確認とバルブクリアランス確認、スロットル洗浄と同調調整、オイルパン外して下回りチェック。
こないだ買った圧縮ゲージ?
4気筒1550-1650kPaだった。
測定方法で誤差はあるがメーカー基準値からいくと基準値上限超えてる好調エンジンだった。
アイドリング不調はA1のハイカムの特性なのかスロットルなのか。。。
とりあえず洗浄。
ちなみにカムの組み付け確認は問題なかった。
わんちゃん高負荷でカムチェーンがコマ飛びしてバルタイの位相がズレてんのかと思ったがハズレ
4連スロットル。
各スロットルのリターンスプリングが多少ヘタってる感じはあるが問題なし。
次にカムの状態確認
まずハウジング側。
やっぱり縦線が目立つからおそらく油膜は切れてる。
一応面を再研磨。
カム。
右が外したままの状態。
左は研磨後。
右の状態だとパーツクリーナーやシンナー吹いた位じゃ取れないような黒いコーティングが発生していた。
おそらく油膜が切れて熱持ってオイルが酸化して付着した物と思われる。
ただこちらはブローにより発生した故障なのか俺がエンジン組み上げ後のプライミングを怠ったのが原因かは不明。
この後ミスのない様に丁寧にエンジン組み上げとバルブクリアランス調整。
組んでみるとまだ音は出てる。
取り敢えず同調を取る。
4番気筒がどうも怪しいが明確に原因特定出来ず。
と、いう事で再度バラシ。
今度はシリンダーヘッドをASSYで交換。
交換ついでにシリンダーヘッドOH
ついでにカムカバーにあるPAIRシステムを撤去。
Pulsed Secondary Air Injection Recavery Sistem
要はヘッドのエキゾーストバルブ付近にエアクリーナーから導入したフラッシュエアを吹き込んで燃焼しきれなかったHCやCOをエキゾーストパイプ内で再燃焼させようというシステム。
馬力に影響はほぼないし排ガス綺麗になるしアフターファイアパンパン鳴らしてくれるしわりかしメリットしか無いシステムだが、排気ポートにエアを吹き込む特性上燃焼室からの排気ガス排出時に干渉して燃調の再現性を多少落とすので一旦撤去。
12Rがマフラー交換するとアフターファイアめちゃ出るのはこいつの影響。
B型以降の12Rの場合車検項目に排気ガスの検査があるのでこいつを殺すと引っかかる可能性あり。
まぁエンジン内で綺麗に燃焼出来てれば問題無いがどうも12Rは濃いめに燃料を吹いてるっぽい。
理論空燃比より多少濃いめの方がパワーは出るのでメーカーが出力優先で燃調設計したんやろね。
ギリギリ燃費や環境性能よりパワー優先の時代の産物。
カムシャフトも再度測定。問題なし。
バルブクリアランスは折角のカムの性能を生かすため狭めで統一。
IN 0.16mm 下限値ギリ
EX 0.25mm 下振りの中央値
んで一応組み上がり。
音は一応消えて出力的には問題ないけどアクセルガバ開けからアクセルオフでエンブレ強くなってアフターファイアパンパンなってアイドリングしなくなるという症状は消えず。
当初機械的問題かと思ったがイグニッションオフで症状消えるので電気系。
どうも調べてみるとアクセルオフ後に本来スロットルポジション、吸気圧、回転信号等の判断で燃料カットを復帰させてアイドルマップに移行する所がアイドル状態に移行出来ずに燃料カットが継続されてしまってる模様。
初めてFI車を触ったけどバタフライの0点調整から各気筒の同期でTPSの全閉ポイント(C0)がズレたっぽいので調整。
要はアクセルオンからアクセルオフにしてもセンサー的にアクセル微開状態で認識されてアイドルマップに移行する制御のトリガーが引かれない状態。
ECUにバックプローブ繋いで電圧測定。
アイドル状態基準値
入力電流5V
出力電流1.084-1.086V
実測
入力5V
出力1.054V
実測が基準値を下回ってるのでセンサー的にアイドル検知範囲を通り越して逆に開いてる判定?
調整で1.086Vに直してみたが調整値シビア過ぎ。
一応マニュアルによるとTPSは工場で厳密に調整されているため分解不可。
故障の場合スロットルボディASSY交換とかいう鬼畜仕様。
まぁとりあえず調整して試運転。
暖気して適当にアクセルガバ開けからのFIランプパチン。
エンジンストール始動不可。
はぁマジかよと思いつつ愚かな事に工具持たずに出ちまったもんでバッテリ外す事すらできんがなとタバコ吸ってたら閃いて
ECU本体外したれば擬似的にバッテリー切ったのと一緒やんと試したら無事エンジン始動。
その後走行するもガバ開けはしてないけど普通に問題ない。
おそらくアクセルガバ開けが何かしらのトリガーになってる模様なので一旦帰ってTPSの再検査。
テスター繋ぎながらアクセル開度の電流値の移行を見てるとどうも一瞬テスターの表示がOL(Over Limit)になる。
アクセル開度90%付近での接触飛びがある模様。
うーんこのバイクのTPS欠品だし部品あっても2万。。。
