寅次郎さんが投稿した12チリンドリ・マヌアーレ・往年のHパターンマニュアル・DCTミッションに関するカスタム事例
2026年07月04日 14時06分
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フェラーリに6速MTが復活! 世界限定1499台『12チリンドリ・マヌアーレ』登場 クラッチバイワイヤで8速DCTを操作
機械の物理的な動きを電子制御処理
7月3日、フェラーリは世界1499台限定生産となる『フェラーリ12チリンドリ・マヌアーレ』を発表した。マヌアーレ(Manuale)はマニュアルを意味するイタリア語。つまり、マニュアルトランスミッションを搭載する。
と言ってもトランスミッションを全て入れ替えたわけではなく、12チリンドリが元々搭載する8速DCTに、『マニュアルコマンドアーキテクチャー』と呼ぶ、シフトレバーとクラッチバイワイヤ式ペダルを組み合わせたもの。機械の物理的な動きを電子制御処理し、前進6速+リバースによるギアチェンジを実現した。
なおDCT自体は引き続き存在するから、オートマチックモードも用意される。
このマニュアルコマンドの技術は、同じ手法を用いて航海セクター向けバイワイヤソリューションを開発した、ハイパーセイルのプロジェクトチームも貢献したそうだ。
シフトまわりのデザインは、かつてフェラーリが採用していたものを再現している。
具体的には左上にリバースを配置した各ギアのゲートがある6速シフトパターンで、アルミニウム製の丸形シフトノブには1~6、Rの数字をスクリーン印刷。これは、オートマチック/マニュアルモードを示すバックライトが仕込まれている。
シフト手前には、R、N、D、少し離れてLボタンも設置。オートマチックモードのボタンは確認できないので、恐らく、これらを押すことで移行すると思われる。
マニュアルらしい動きも再現
クラッチバイワイヤを採用することで実現した3ペダルは、マニュアルらしい動きも再現している。例えばクラッチが踏まれていない、あるいは不適切なギアが選ばれた場合は、機械的に『変速の完了を制止する』という。
これは変速中にトランスミッションとエンジンを同調させるシステムの一環で、クラッチペダル位置をセンサーで検出し、DCTクラッチの油圧作動へと変換する。
フェラーリによれば『革新的なパッシブメカニカルシステムにより、機械的にリンクされた従来のマニュアルギアボックスの、典型的な踏力、ストローク曲線を再現する』ものだ。
シフト本体は、シフトレバーの位置を検出する2個の角度センサー、シフトノブ、バックライト付きボタンパネルなどで構成され、ソリッドブロックから削り出しで製造されるモジュール式メカニズムは、3.5kgに満たない重量となる。
なお、830ps/678Nmを6496ccの自然吸気V型12気筒エンジンスペック自体に変更はないが、乾燥重量は1565kgと、通常モデルより5kg増となっている。340km/h以上という最高速、2.9秒という0-100km/h加速はそのままだ。
デザイン面では、『MANUALE』の文字がレーザーエッチングで刻まれたサイドバッジ、特別仕上げとなるスクーデリア・フェラーリのエンブレム、専用デザインの5スポーク鍛造ホイール、ロゴが刻印されたアルミニウム製のドアシルが特徴となる。
365GTB4(デイトナ)にオマージュを捧げたという、フロントスプリッターとリアウイングのピンストライプも装着可能だ。
2006年599以来の採用
1499台という限定数は、1947年に誕生したフェラーリ初の12気筒の排気量にちなんだもので、UK編集部の取材によれば、既に完売しているという。
マニュアルトランスミッションは、2006年デビューの599(本国名599GTBフィオラノ)以来の採用。
新車当時の筆者が参加した試乗会でフェラーリは、マニュアルは全体の1割くらいを想定し、主に自分で変速することに価値を見出している北米市場が中心と説明していた。
あれから20年。マニュアルに価値を見出す需要が世界に少なくとも1500台あったわけで、それより1台少ない、1499台を投入したことになる。
しかしながら、初のEVとなる『ルーチェ』を発表する一方で、その真逆ともいえる『スポーツカーらしいスポーツカー』をこのタイミングで出したことは、偶然と思えない。
もし本当に市場の過剰な反応を想定したルーチェとこのマヌアーレがセットの戦略であれば、フェラーリ恐るべしと言わざるを得ないだろう。
