2025年09月08日 (更新:2025年09月08日)
ダイビングで拾ったゴミとMITSUBISHIトライトンで見つけた新しい相棒関係
「海もダイビングも好き。海の役に立ちたくて沖縄に来ました。何より沖縄が大好きなんです」
水中ゴミ拾い専門店「Dr.blue」代表、東 真七水さんは笑顔でそう語る。2018年、沖縄でのダイビング体験に魅了されライセンスを取得し、2020年10月に沖縄へ移住したそうだ。
ダイビング+水中ゴミ拾いで楽しさと環境問題を2つ同時に達成する新たなジャンルの開拓
雑誌で知った“クリーンナップダイブ”をきっかけに環境保全へ踏み出すのだが、中級以上の技量が必要と知り、コロナ禍のマンツーマン指導で短期集中して腕を磨いた。その最中、拾った半世紀前の空き缶など“レアゴミ”をSNS発信すると「一緒に潜りたい」「場所は?」と反響が拡大していったそうだ。
水中ゴミ拾いは環境貢献に加えて自分で探して拾う能動性と達成感が魅力で、海とダイビングへの恩返しとして、東さんは2022年5月30日(ゴミゼロの日)に「Dr.blue」を開業。移住から1年7カ月、楽しさと環境保全を同時に叶える新しいダイビングの場を生み出した。
トライトンとの出会いで広がる“海の仕事”
あるとき、そんな東さんが冒険と挑戦を続ける姿に三菱自動車が共感し、相棒としてトライトンを日々の活動に使ってもらうという形のコラボレーションがスタートした。
確かに、ピックアップの良さはSUVと違ってなかなか通じにくい。空間としての荷台をどう使うのか想像しにくい人もいるだろう。となると、それをどう使っているのかを実際に見てもらうのが一番のセールストークかもしれない。
「あるとき三菱自動車さんからメールが来たんです。びっくりしました。水中ゴミ拾い活動に興味を持ってもらえたようで、とてもうれしかったです」
とはいえ、東さんは当初 “水中ゴミ拾い”と“トライトン”の親和性は感じていなかったようだ。荷物がたくさん積めるとか、濡れたものを載せられるとかといった部分だけだと思っていた。というか、逆に大きなクルマであることも含め、運転することに不安はあったらしい。自分に運転できるのだろうかと。だが、実車に触れるとその印象はガラリ変わった。
「トラちゃん(トライトンのこと)をリアルに見て乗ってみると印象は180度変わりました。沖縄では元々軽自動車で過ごしていたので自分が大きなクルマに乗ることを想像もしていませんでしたし、そこまで自動車に対する知識も無かったので“ピックアップトラック???”という状態でした。
でもいざ目の前に自分が乗ることになるトラちゃんが来たら写真よりカッコいいし、心配していた大きさも実際に走るとネガティブさはなくなりました。そしてやっぱりこのインパクトある顔は強そうでいかにもデキるクルマという感じで凄く気に入っています」
トライトンには普段使いはもちろん、仕事も遊びも一台でこなすスーパーマルチパーパスな多用途性があり、「Power for Adventure」というコンセプトのもとで仕立てられた一台は乗る人をワクワクさせてくれる。
磨き上げた精悍なフロントで存在感を放ち、高いボンネットと水平基調の面構成、角張ったフェンダーが剛性感を強調していて、直線的なLEDシグネチャー、立体的なグリル、機能美に徹したキャビンと荷台の一体感まで、タフさと洗練を両立したデザインだ。
そして内装も水平基調のコックピットと上質な加飾が魅力で質感も高いレベルで仕上げている。そんなクルマを実際に運転してどう感じたのかを尋ねると、意外な答えが返ってきた。
「一番の心配点であった大きさは思ったよりも全然平気で、運転席からの見切りがいいので車幅の不安は感じませんでした。そして想像と違ったのは大きいクルマだから右左折が大変かもと覚悟していましたが、想像に反して凄く小回りが利くので凄く扱いやすいんです」
運転席から見える景色はとても見晴らしが良いのはトライトンのセールスポイントだと感じるし、シートリフターの調整幅も大きくとられているので自分に合ったシートポジションが作りやすく、ボンネットの先から左右まで想像以上に見切りがよい。それに加えて東さんが非常に便利だと感じている機能があるそうだ。
「沖縄には狭い道が沢山あるのですが、トラちゃんにはマルチアラウンドモニター機能があって状況を俯瞰的に見られるので怖さは感じないですね。大きな車体でありながら狭い道で他車とのすれ違いになってもギリギリまで寄せられるので凄く重宝します」
決して小さくはない車体なので細街路での運転には気を遣うのは間違いないが、解像度の高いマルチアラウンドモニターのおかげでその気遣いはかなり軽減されるはずだ。続いて東さんにトライトンの走りに関して聞いてみた。
「とってもパワーがあるクルマだと思います。でもそのパワーは凄く扱いやすくて信号待ちからの加速もスムーズだし、高速道路での合流もすぐ流れに乗れて凄い安定感があるので安心して運転できます。
慣れてからは手足のように一心同体でどこへでも躊躇無くガンガンいけますね! 行き先の駐車場で並んでいてもトラちゃんは目立つしカッコいいなと思っています」
トライトンに搭載されている2.4Lのディーゼルエンジンはコモンレール式DI-D インタークーラー付きターボチャージャーを搭載し、204PS/47.9kgf・mのスペックで低速から力強いトルクを発生させて大きな車体を悠々と動かしてくれる。
それに加えて新開発のサスペンションによる良好な乗り心地や優れた操縦安定性もあり、パワフルな走りはもちろんだが、乗り心地の良い繊細な走りもできてしまうのだ。
そして東さんはトライトンの充実した機能について話し続ける。
「トラちゃんはドライバーに優しいクルマだと思います。例えば、MAX COOLは瞬時に室内を冷やしてくれるので沖縄では助かりますし、高速運転で凄く助かるレーダークルーズコントロールシステムなどセンサー類が充実しているところも気に入っています。
駐車するときはもちろんサッとバックカメラ画像に切り替えてくれますし、ハンドルが軽いのも運転に助かるかな。それからドライブモードがたくさんあるのも役に立っています。雨の日はグラベルモードで安心して走れますし、日々の走りにはエコモードを多用しています。ほとんど毎日乗っているので燃費は気になりますから」
トライトンにはドライブモードが7つある。デフォルトとなる“NORMAL”と、東さんのコメントに出てきた“ECO”と“GRAVEL”。その他には“SNOW”、“MUD”、“SAND”、“ROCK”が用意され、それぞれのモードに合わせて4WD制御やアクセルレスポンスなどを変えることで、さまざまな路面に合わせた走りを簡単にもたらしてくれるし、4WDモデルを長年送り出してきたノウハウがそこに詰め込まれているのだ。
「シートも快適だと思います。大きさとか硬さとかがちょうどよくて遠くのポイントへ行っても疲れません。運転していてそう思うだけでなく、ポイントまでお客様をお連れするのに後席も乗り心地がいいと評判です。走っている時の車内も静かなので会話も弾みます。とにかく、乗る人に優しい機能がたくさんついているんだなと思います」
ピックアップの“荷台”が現場効率をアップしてくれる
乗る前と違い今はトライトンをベタ褒めする東さん。荷台部分についてもピックアップトラックならではの利点を教えてくれた。
「開けたリアハッチのギリギリのところまでボンベを持ってくると、そのまま背負えるんです。高さがちょうどよくて、しゃがむ必要がありません。それに荷台からレギュレーターやBCD(浮力調整装置)を三方から取れるんです。潜る人数分積んでいますから、それだと作業が早く済みます」
“ダイビングあるある”かもしれないが、まさにリアルにピックアップトラックを使っている人の生の声である。個人的にも学生時代はピックアップトラックを所有してサーフトリップに出かけていたので、わかる気がする。使い勝手というのは、使っているうちにだんだん発見していくもんである。
最後に東さんにとってトライトンがどういう存在になったのかを話してもらった。
「私にとってトラちゃんは公私ともに頼れる存在だと思っていて、仕事に関しては広い荷台をある意味で雑に使っても許容してくれるし、荷物が多いのでこの積載量はとっても助かっています。お客様も快適に過ごせるというのもプラスポイントですね。
私生活で出かけるときも走りやすくて安心できるクルマなのでちょっと遠くへ行きたくなりますね。毎日乗るクルマだからこそ自分のテンションを上げてくれています」
というのがリアルに三菱トライトンを使いこなしている東さんのライフスタイル。「今は愛しのバディになっていますね。」と口にしたときのうれしそうな笑顔が沖縄の空の下で輝いていた。
九島辰也|モータージャーナリスト
外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。