Aクラスの洗部(ALIVE)・アガリのクルマ・ゴルフGTI・試乗・進化はとまらないに関するカスタム事例

冷蔵庫を買う人は冷蔵庫が欲しいのでは無く、食品を冷やして保存する手段として冷蔵庫を買うのです。
全国のおっさん＆淑女の皆様ごきげんよう。
目的と手段。これがクルマとなるとちょっと様子が違います。例えば、ポルシェが欲しい人はレーシングカーの走りを手に入れたい場合とポルシェそのものが欲しい人がいます。その他のクルマでも同じだと思います。
さてVWから連絡を頂きました。ゴルフGTIのデモカーが用意できましたとの事。買わないけどと言うとまずは体感をとのご厚意で日曜日午後に伺いました。
今回は色々思う事があり長尺で書きます。

午前中はここのところサボり気味の「重箱の隅をつつく」作業です。

こういうチリの部分の汚れを刷毛などでほじくり返して全部やっつけました。ついでに細かい傷も全部取ってやりました。ま、誰もわからんけど。

昼メシの問題。
九州のマルタイラーメンです。私はこれが好きなんです。博多の「だるま」で食べる白濁していない豚骨の味がします。福岡の洗車部の人は「好かん」と言います。味の話では無く「マルタイ」がダメなんだそうです。

さてGTI。スペックなどは調べず行きました。私はGTIを「アガリ」のクルマにする目標があります。それは私がGTIに抱いている敬意みたいなものや持っているイメージ、乗って感動した印象など、総合してここがゴールなら幸せな運転人生だと勝手に思っていました。

オプションの19インチホイールにはポテンザがセットされています。発注タイミングでハンコックになるとか。これでいつもの競馬場周回路と高速を試しました。サスペンションは電気式なのでモード変更により、エキゾーストの音量やステアリングの重さと共に変化します。因みにターボの最大過給圧は、メーターで2.2barを確認しました。かなりのハイブーストですね。

このモデルにはすでにセレクターのノブはありません。A45同様リバースとドライブのセレクターだけです。シートの形状はバケットで、パワーシートではありません。テレスコ付きのステアリングでポジションは自在に作れます。メーターはデジタルでスピードメーターとタコメーターを表示させると背景にナビの地図が出て鬱陶しい。タコメーターだけの表示にしてドライブしました。

私はクルマに乗る時は私の感覚を大事にしているので、スペックは調べず乗ります。実は走り出した時からずっと違和感を感じていました。スペックは調べませんでしたが、私の中にあるGTIの感触が邪魔しているのは間違いないです。その中で必死にこのGTIを読み取ろうとしました。しかし望んでいるより伸びる制動距離や、1クラス以上上の大きさのクルマを動かしている体感に自分のイメージがなかなか重なりませんでした。

以前私はcartuneでGTIの利点として、FFを運転する際のお作法が活かされる、FFらしさを書きました。試乗を終えてカタログを見たら、どうもデフなどの先進的な技術でFFらしさを失くしている事がわかりました。私が感動していたのはFFらしさであり、それが剥き出しで残っている潔さは、VWではスポイルすべき点であった様です。クルマは時代時代で進化しますし、新技術が盛り込まれない新型などあり得ないのです。このテクノロジーは享受すべきだと思いますが、私はそういうGTIが欲しかったのでしょうか？

私がハッキリと認識したのは、私のアガリのクルマはこのゴルフGTIでは無いという事です。VWは巨大企業です。潤沢な開発資金のある巨大企業は、新モデルに先進の技術を盛り込みます。当然です。生粋のゴルフ乗りは、その進化を楽しめるでしょう。私がゴルフを大きく感じたという事は、それだけグランドツアラーの様な乗り味になったという事で、より上級車になったという事でしょう。ある意味ゴルフの「ただのファン」である私は、その進化を体感できないのです。だって前がわかんないから。

もう一つハッキリした事は、私は目的としてクルマを選んでいるのでは無く、自分がこんな風に走りたいという手段としてクルマを選んでいるタイプだったという事です。
今日ある種、自分の楽しみにしていたゴールを見失いショックを受けていた私に、営業担当者の方がもしかしたらポロのGTIなのかもしれないと、再度デモカーを手配して乗せてくれるとの事です。もちろん嬉しいご提案でしたが一言お伝えしました。
「まだ買わないよ」