エランのライトウエイトスポーツ・クラシックカー・オープンカー・車中泊・ツーリングに関するカスタム事例
2025年11月22日 10時24分
突然ですが、ロータスエランで車中泊は可能でしょうか?
仮眠くらいなら可能かもしれないけれど、エランのシートは当然リクライニングしませんのでその時点で車中泊はアウトと普通は考えるかと思います。しかしエランはシートの後ろにもそこそこの物置きスペースがあり、消火器やジャッキ、リジットラック(ウマ)一対、予備のオイルやクーラント用の水、ノックオフホイール用のハンマーなどを積んでいます。シート前方のフットスペースも、身長176cmの私が座ってもしっかり足を伸ばせますので、車内の前後長は結構ありそうです。
てことは、シートを外してフルフラットにすればもしかしたらしっかり寝られるのでは。。
と思い、先日ちょうどシートを外す機会があったので試してみました。
シートはボルト2本だけで固定されているので数分で取り外すことが出来、幌の脱着よりも簡単です。
その結果は、、残念ながら肩から上がリアバルクヘッドに当たってしまい、完全フラットな姿勢にはなれませんでした
しかし、リアバルクヘッドはわりと緩やかな傾斜なので、一昔前の夜行バスの座席よりかは自然な姿勢が取れそうです。シートを外しているので脚も下がらずに一直線となり、エコノミー症候群にもなりにくそう。
だけどエランは車体の真ん中にバックボーンフレームが走っているため左右の幅は狭く、寝返り打つのも苦労しそうではありますが。。
さて実は私、明日11/19、11/20と休暇を取っていて、奥秩父で一泊紅葉狩りドライブに行こうと思っていたのです。しかし直前にイレギュラーな出費が重なり、宿の予約が厳しい状態に。。日帰りで済ますかと考え始めたところ、上記の如くもしかして車中泊出来るんじゃないか?と邪悪な考えが頭をよぎってしまったのです笑
で、お休み当日、朝6時に埼玉県の右端にある我家を出発し、下道を延々と走り続け埼玉県の左端にある奥秩父までドライブしました。
三峰神社でお詣りした後、お昼に近くの売店で大盛りのざる蕎麦をやっつけ、
中津峡まで走り好物の中津川芋の味噌田楽を食べ、
15時ごろに道の駅 大滝温泉に到着。7月に発生した土砂崩れの影響で県内側からのアクセスが難しくなったのと、平日ということもあり駐車場はガラガラ、それでも5台程度のキャンピングカー&ワンボックス車が停まっていて施設内での車中泊はまだ禁止されてないようでひと安心。
まずは駐車スペースの選定。屋根下のスペースは大型車専用の表示が出来て普通車小型車は停められぬようなので、建物の庇の下のスペースを確保。
片側は壁、反対側も通路を挟んでトイレの壁なので放射冷却も起きにくそうで、しかもすぐ近くの螺旋階段を上がると併設のファミマがあるという好立地条件です。
早速準備開始します。ラチェットレンチでシート固定用のプレートのボルト2本を抜き、
助手席を外して運転席の上に重ねます。
そして出来たフラットなスペースに銀マットを敷き詰めて、
寝袋を置いたら、
その上に膝掛けやコート、超厚手のボマージャケットを重ねてみます。これなら暖かそうです。
そこまで出来たらエランに幌をかけてサイドウインドウを上げて準備完了、16時少し前に施設内の温泉で入浴タイムです。
予定では入浴後に館内の食事処で風呂上がりのビールと夕食を楽しみながら閉館時間の20時まで過ごそうと思っていたのですが、なんと現在は土日だけの営業になってしまったそうで食事は不可能とのこと。予定が大きく狂ってしまいました。
こうなったら夕食はファミマで購入してエランの車内で食べるしかありません。17時半ごろにお弁当とファミチキ、おつまみとビールに地酒のワンカップまで買ってやる気まんまんです笑
エラン車内に戻り下半身を寝袋に突っ込んで湯上がりの汗をかきながら飲むビールの美味いこと!
シートを外してフロアに直に座ると、エランのセンターフレームの高さがちょうど良いテーブル代わりになり、ビールもお弁当も広げて楽しむことが出来ます。食事が終わったらワンカップを飲みながらスマホで映画なんか観て過ごし、やることもないので21時には寝ることにしました。
寝袋の中はしっかり温かく、湯上がりの身体の熱は狭い車内の温度も若干上げてくれたようで、そこそこ快適です。しかし眠りに入ると肩から首にかけてのポジションがキツく、どうしてもどこかが痛くなってしまうので、こまめに寝返りを打ってばかりでなんか眠れてないような気もしましたが、気がついたら朝の5時になってました。その時はさすがに少し寒く感じそれ以上寝ようとは思いませんでした。しかし起きてみると寝不足な感じもなかったので、意外としっかり眠れていたようです。
外気温はYahooの天気アプリではマイナス1.3℃まで下がっていたのが確認出来ましたが、それはもっと標高の低い場所の観測結果でしょうから現地は実際にはさらに低い温度だったのかもしれません。
普通のクルマだと熱を失った金属ボディの内側は外気温と大差ないくらいになるようですが、FRPボディの影響もあるのかエランの場合は外よりも車内の方が確実に暖かかったです。
朝5時からダラダラしてるうちにあっという間に1時間が経ちファミマも開店したので弁当とコーヒーを購入してまたコタツ状態で寝袋に下半身を突っ込んで朝食を済ませました。
その後車内でアクロバチックに着替えを済ませ、トイレで顔を洗って歯を磨き、エランの幌を外してオープンにして、シートを元に戻して8時頃に出発となりました。
その後は峠道・田舎道をいろいろ走り回り、合角ダムで散歩したりしてから、
10時頃に道の駅 両神温泉で入浴して冷えた身体を温め直し、早い昼食も摂って昼前には引き返し15時過ぎに地元へ戻りました。
入浴料とざる蕎麦(小天ぷら付き)のセットで1,500円というのはなかなか嬉しい値段設定でした。
自分としてはかなり楽しい時間を過ごせましたので、とりあえずは車中泊は成功と言えるとは思いますが、改善すべき点も発見しました。まずは肩周りのキツさ、これはエアー式のクッションマットなどを置いて上半身がフレームの高さ近くにまで上がれば解消しそうです。それと寒さはなんとかセーフだった感じですが、使い捨てカイロを1個か2個、寝袋の中に入れておけばかなり快適度が増す気がします。あとはトイレに行ったりするとき用にサンダルも積んでおけば良かったです。
改善点が見つかると試してみたくなるのが人情というモノ。近いうちにまた挑戦したいと考えています。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
