ノートのDSP・ソフトウェア開発・自作オーディオ・miniDSP・FIRフィルターに関するカスタム事例
2026年06月28日 02時45分
自作アプリ「ResponseFIR Lab」を開発中です
最近、FIRフィルターを設計するためのアプリ ResponseFIR Lab を少しずつ開発しています。
開発のきっかけはいくつかあります。
オーディオ仲間から、
「Phase EQまでできれば、このソフトだけで完結できそう。」
「測定データもそのまま扱えたら便利。」
「何本もソフトを使い分けるのが結構面倒。」
という話をもらったこと。
さらに、FacebookでCamillaDSPとrePhaseを使ったスピーカー補正の記事を読んだことも大きなきっかけでした。
測定データを整形して読み込み、EQや位相を調整し、FIRフィルターを書き出してDSPへ登録、さらに測定して確認する…。
現在はこうした流れが一般的ですが、実際にやってみると複数のソフトを行き来する場面が多く、細かい調整を繰り返しているうちに「今どこを調整しているんだっけ?」となることも少なくありません。
私自身も以前から同じように感じていたので、
「できるだけ一つのアプリで完結できるようにしたい」
そんな思いから作り始めました。
📷 写真① Auto EQ
最近実装した Auto EQ は、思っていた以上に便利な機能になりました。
測定データと目標特性との差を自動で解析し、補正カーブを作成してくれます。
もちろん最後は自分の耳で微調整しますが、ゼロから手作業で作るより圧倒的に効率が良く、調整時間をかなり短縮できます。
写真② Phase EQ
こちらは Phase EQ の画面です。
今回オリジナル機能として Phase Tilt を実装してみました。
広い帯域の位相を自然なカーブで調整できるので、実際に使ってみるとかなり使い勝手が良く、自分でもよく使っている機能です。
このアプリは、リアルタイムで音を処理するDSPではなく、FIRフィルター対応DSP用の補正データを作成する設計ツールです。
作成したFIRフィルターは、例えば
* CamillaDSP
* miniDSP(FIR対応機種)
* ADAU1467などを使った自作DSP
* その他、FIRフィルター対応DSPやコンボリューションエンジン
などで使用することを想定しています。
現在実装している主な機能は、
* スピーカー測定データの読み込み
* マイク補正データの適用
* Target Response(目標特性)の作成
* Auto Gain EQ
* Auto Phase EQ
* Gain EQ / Phase EQ
* FIRフィルター作成
* Impulse Response・Step Response・Group Delay解析
* 補正後の周波数特性・位相特性の確認
など。
補正結果を確認しながら、そのままFIRフィルターまで作成できます。
また、現在開発中の APPY_MultiwayFIRStudio と組み合わせることで、
* マルチウェイスピーカーの帯域分割
* クロスオーバー設計
* スピーカー補正
まで、一連の流れで行える環境を目指しています。
このアプリは、既存ソフトを置き換えることが目的ではありません。
今まで使われてきた優れたツールの良いところは活かしつつ、手間のかかる部分をできるだけ減らして、もっと気軽にFIRフィルターを設計できる環境を目指しています。
まだ開発途中ですが、自分でも毎日のように使いながら改善を続けています。
少しずつ形になってきたので、FIR対応DSPを使っているカーオーディオ・ホームオーディオ好きの方にも、「こういうツールが欲しかった」と思ってもらえるようなアプリに育てていきたいと思っています😊

