エクリプススパイダーの足回り故障の考察に関するカスタム事例
2025年08月17日 17時55分
弟と仲間を事故で失っておりスポーツカーの形は好きですがスピードには興味がありません、車は一歩間違えると凶器になると思っています 【エアロだけとかクソ】とかいう人こそクソだと思います 私はGT-Rの性能はいらないけどGT-RのボディがカッコいいからとGT系をGT-Rルック&ワイドボディにする人間です ランボルギーニの見た目で軽トラのエンジンで良いと思っています、 ドリフトしますがサーキットのみのエンジョイです そんな私の考えを理解して頂ける方のみ宜しくお願いいたします。
今回は昨日僕のエクリプスに起こった恐怖の現象、❗ロアアーム外れ❗を図解入りでご説明させて頂きます😭
これは3系エクリプスのオーナーさん全てに起こりうる本当に命に関わる危険性の高い案件なので自分の車もヤバいかもと思った方は是非交換をして下さい、
僕の中ではATF交換より最重要項目となりました💦
ちなみに2系、5系エクリプスは構造が違うためそこまで危険性はありませんが消耗品であることは変わりなく自然劣化でもこうなる可能性はありますのでボールジョイントの点検は是非行って下さいm(_ _)m
前置きが長くなりましたが僕のエクリプス
D3系のフロントサスペンションは上図のような仕組みです、
今回の事件は図の真ん中下にある緑の物体、
ボールジョイントの抜けです💦
今まで僕も全く気にしてませんでしたが今回、こんなことになってどれだけ無茶な足回り設計かとあんぐりしています、
図を見て頂くとわかって頂けますでしょうか、
ただでさえ消耗品であり抜ける危険性のあるロアアームのボールジョイントに常に抜ける方向に車重が掛かっています、
エクリプスの前軸重は910kgとのことです、
左右で分けると1つのサスペンションに掛かる重量は455kgとなります、
これは静止状態での重量であり走行中のG次第では数倍にもなります、
何百kgもの力が常にボールジョイントを抜こうと働いていることになります、
そして、怖いのがフロントなのでハンドルを切る度に回転してゴリゴリ削っているんです、
もちろん新品時にはグリスが充填されていてその磨耗を極力減らす働きをしていますがグリスが劣化してくるとドンドン削り、削りカスの鉄粉がさらに磨耗を加速させていることと思います💦
ちなみにこちらはほぼ同じサスペンション形式ですがどんなに重さが掛かってもボールジョイントの抜けはほぼ起きない作りです、
ロアアームがナックルより上になるようにしてボールジョイントの向きを逆にするだけで危険性が何万分の一にも減ります😅
こんな田舎の修理屋でも1日でわかるようなことをなぜ自動車メーカーの設計はわからないのか💢
本当に昨日100km/hで走っていたら死んでいてもおかしくない故障でした💢
こちらの形式にしてくれればロアアームに重量がかかるけどナックルに押し付けられるだけで抜けることは無いでしょう、
ただし、ボール部の消耗は激しいと思います。
これはr32~34スカイラインやZ32などの日産の初期マルチリンクのシステムです、
ナックルアーム(オレンジのハブナックルと接続されている逆T字の部品)にサスが取り付けられているためロアアームにはボールジョイントを抜こうという過重はかかりません、
走行抵抗や経年劣化だけかなと
磨耗も上記2種類の形式より圧倒的に少ないでしょう。
こちらは2系5系エクリプスやちゃんとみてませんがたぶんセラのサスペンション形式だと思う良くある一般的なストラット形式です、
やはりこれもナックルからタイヤに過重がかかるだけなのでロアアームのボールジョイントを抜こうという重量はかかりません。
やはり日産のマルチリンク同様、ボールジョイントの磨耗は3系エクリプスの形式に比べると圧倒的に少ないでしょう。
次にタコセラさんが気にしていたシャコタンなことも原因の1つなのでは?
という問題、
まずシャコタンでなくとも車高調など純正のバネレートより固いバネ、純正のショックアブソーバーの減衰力より固い減衰力のサスペンションに変わっているとやはり衝撃吸収能力が落ちるのでボールジョイントへのダメージは増えるでしょう、
もちろんこれもロアアームにサスを固定する上記2種類の形式だけです、
R32などのマルチリンクとストラットはバネの固さなどはほとんど影響ないと思います、
そして、3系エクリプスオーナーさん、
ショックの底突きと線間密着の二種類のストローク限界はさらにボールジョイントの抜けを加速させます、
リジットな衝撃がボールジョイントを抜く方に掛かるのですから、
僕のエクリプスはアームロックはします、
アームロックとはアッパーアームがその上にあるフレームなどに当たってストロークがストップすることなので、ショックのストロークとバネのストローク自体はまだ余裕があるのでそれによるロアアームへの衝撃は無いと思います、
アッパーアームとフレームは痛みますけど(笑)
次はなぜ4週間前にボールジョイントの遊びチェックをした時に右側はガタがあったのに左側はなかったのか、
なぜガタがなかったのに今回いきなりボールジョイントが抜けたのか、
これは証拠も経験もないので憶測でしかありませんが、
前々回に作業した人は1G締めを左右ともして、
前回作業した人は左側ロアアームだけ交換してその時に0G締めしてしまったのではないかという予想です
1G締めとは地面にタイヤが接地している状態、もしくはそれと同じになるようにリフトで上げてタイヤやロアアームを台に乗せ、リフトを下ろした状態でアッパーアームやロアアームのネジを締めることです、
シャコタンは1G締めをすると良いです、
ロアアームのブッシュ保護にもなりますし、
僕はやってませんでした(笑)
何故なら既にブッシュちぎれてたからあまり意味ないので(笑)
1G締めをした車をリフトに上げるとサスペンションの伸びる限界までロアアームも下がります、
その時ロアアーム自体は1G締めした状態に戻ろうとする力で上に持ち上がっているのです、
なのでこの動画のようにバールでロアアームを下に下げてチェックしたらガタがわかるのです。
逆に0G締めしたロアアームは上に上がろうとする力は働きません、
0G=リフトに上げてる状態と同じです、
さらに僕は購入時より車高を下げているのでその分ショック長が短くなりナックルがその分上に上がっています、
ロアアームは0G状態よりナックルに引っ張られて上に持ち上がっているけど0Gの時の場所に下に戻る力が働くのでその時点で下に下がる限界だったのではないかと、
そんなロアアームを下に下げるチェックをしてもガタなんて出ないです💦
75kgの僕が全体重を掛けて抜けなかったけど、最低455kg~その数倍の重量が掛かかったら抜けたってことかなと、
左はロアアームを上に持ち上げるチェックをすればガタに気付けたのかもしれません💦
というわけでロアアームのボールジョイントのガタチェックは今後は上下ともやらないといけないという勉強になりました😅
あぁ可哀想なエクリプス😭